#12夏の星座『さそり座』とポリネシアに伝わる星座神話
蒸し暑い日が続いています。
夜に窓を開けて外気を!と思っても心地好い風は期待できませんね。
最近は木星の輝きが美しいので、クーラーの効いた窓辺から眺めたりもしています。
せっかくなので、
今回は、『夏の星』のお話を紹介しようと思います。
出典:アストロアーツ
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夏の夜、南の空を見上げると、鈍い赤色の輝きの 一等星が見られる。
さそり座のアンタレスだ。
アンタレスは、"アンチアレス"が語源と言われ、火星の赤い輝きと対比されて火星のライバル星として見られている。
一等星アンタレスと周囲の星を結んでいくと、 アルファベットの S のような形に星が並んでいるのが見えてくる。
今から10年くらい前に、ハワイに向かう機内だったか帰りの機内だったか。。座席の小さな窓から さそり座の星の並びを見た。
それはまるでプラネタリウムに居るような、でもこちらが本物の星空で。宇宙空間を飛行しているような、でも重力はちゃんとあって。窓ガラスから目線を外せばすぐ機内だということに若干混乱する。
小さな窓を覗けば、漆黒の空間と星の美しい煌めき。赤く輝きを放つアンタレスの異質さ。Sの形をしっかり辿れることへの感動と、思ったよりもずっと大きくて迫力があるのに、どこか絵のような夜空に張り付いた感じに見えてくる奇妙さ。
海外に行く時でないと夜間飛行は体験できないから、次にそれを見られるのはいつになるのだろう。
さそり座と夜間飛行の懐かしい思い出。
さて
さそり座の星の並びのSの形は
日本では、『釣り針』のように見て"魚釣り星" "鯛釣り星"と呼んだ地域もあるようだ。
日本以外でも『釣り針』として見ていたのは、ポリネシアの地域だ。
そこでは『マウイの釣り針』という神話伝説がある。
ちなみにポリネシアというのは、ハワイ諸島とイースター島とニュージーランドの3点を結ぶ 太平洋の海域にある島々のこと。
プラネタリウムで紹介されている『マウイの釣り針』のお話は...ニュージーランドバージョン。
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3人兄弟の末っ子マウイ。
まだ幼いので兄達の船には乗せてもらえず、兄達が釣った魚の小さなものを少しだけ分け与えられた。
そして、兄たちはおばあさんに魚を分け与えなかった。
だから、お腹が空いてもマウイは自分の小さな魚をおばあさんにあげるのだった。
意地悪な兄達とは違い、心優しいマウイは「釣り針があれば、おばあさんにお腹いっぱい魚を食べさせてあげられるのに。」としょんぼりする。
すると、「(おばあさんの飼っている)"豚の牙"で釣り針を作りなさい。」とおばあさんがアドバイスをした。
兄達に内緒で、豚の牙で釣り針作り、こっそり船に隠れて海へ出る。
沖に出た頃ひょっこり登場したマウイ。
兄達は岸へ引き換えそうとするが、なぜか島が遠ざかるため、仕方なく一緒に釣りをすることした。
するとマウイの釣り針に大きな獲物が掛かった!
とても3人では引っ張り上げられない。
マウイは応援を頼みにひとり島へ戻る。
島の人みんなで引っ張り上げてみると...
獲物の頭が兄達の乗った船の底を真っ二つにしてしまった。
やっとの思い出釣り上げたのは、
大きな魚ではなく、
なんと、島のを釣り上げたのだった。
というお話だ 。
それがニュージーランドの北の島で、『テ・イカ・ア・マウイ』(マウイの魚)と呼ばれている。
マウイは大喜びで島を釣り上げた『釣り針』を空に投げ、それが空に引っ掛かって釣り針の星の並びになった。
おしまい~♪
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次回は、
ポリネシアに伝わる『マウイの釣り針』の星座神話からハワイアンの文化的な背景等を探って行こうと思います。
またね~☆彡
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